コユウダラ雑記

 自らの満足のために不定期に書き込むものであるから、過分な期待はしないでもらいたい。

WAV to MIDI という無謀さ

 WAV to MIDI

 WAVをMIDIに変換せんとする無謀な試みがあったことを、少し前に知った。

 

 『EasyMusicAnalysis』なるフリーソフトである。

 これはWAVから音を解析して、MIDIという楽譜に強引に起してしまおうというソフトだ。ハッキリ言って使い物にはならなかったのだが、少し面白かったのでここに書き留めておこうと思った次第だ。

 

 Masahiro Fukui なる人物によって開発されたこのソフトがいかな変遷を辿ってきたかは正直情報が少なすぎて何とも言えないのだが、ただ2003/11/19に現在のバージョンが公開されたことだけは確かだ。そして恐らく初出はVectorである。添付されていたReadmeによれば、開発期間は2003年の不明日から2003/11/19にかけてとされているから、多く見積もっても一年もかかっていないものと思われる。

 

 そんなソフトだから、性能がお察しであることは初めからわかっていた。実際、激しめの、しかも多様な楽器の入り乱れる楽曲を変換させてみたところ、案の定嫌なノイズになって出力された。

 いやまぁ、Readmeに無理だよと書いてあったのだから、当然の結果と言えばそうなのだが。

 

 そこで次に、比較的大人しめで、楽器の数もそう多くはなさそうな感じのする楽曲を用意した。そう、皆さんご存じ『那由多の軌跡』のタイトルテーマ、『悠久の時を越えて』である。

 

open.spotify.com

 

 これを手順に従って『EasyMusicAnalysis』で変換してやると……

 

 

 こうなった。

 

 おや、何だか惜しい感じがするではないか。

 

 どうしてもノイズというか変換し損ねた何かが頻繁に顔を出すが、主旋律はわりとあってる……いやあってないか?どっちなんやろか……ままええわ。

 

 ともかくこんなことが出来るソフトがあったよというだけのお話。

 

 類似品に『採譜の達人』なるものもあったけど、それはまだ試していないのでいつかやろうかな。

Tenerezzaをクリアした話

 『Tenerezza』というゲームがある。アクアプラスより発売されていた3DARPG作品である。本作はカメラワークやら何やら、各種プレイに難のある仕様が存在するものの、遊べば遊ぶほど愛おしく思えてくるものだから不思議だ。

 ダメな子ほど可愛いという奴だろうか。

 ともかく、そんな『Tenerezza』を久方ぶりに引っ張り出してきてプレイしたわけだが、どうも2年前に『魔の森』攻略に挫折して放置していたようだった。というのも、『魔の森』というのは正しい道順に進まなければ目的地にたどり着けないタイプのマップなのだが、何回か道を間違えると主人公が「森に詳しい人が居ればいいのにな」的なことをボヤくわけだ。私はそれを攻略のヒントと直感して、その「森に詳しい人」を『魔の森』の外で探し回ったわけだが、残念そんな物は存在しなかったのである。そこでプレイを投げ出していたというわけだ。

 まぁ、なんやかんやあってそこは普通に通過したよ。当時の私が何故あそこまで苦労したのか理解しかねるくらいにあっさりと。

 

 で、その後は特にプレイに行き詰まることもなく、ラスボス戦を目前に控えるまで進めてきたわけだが、そこでレベリングしたい欲が湧いてきた。経験値の為に『ミトラス神殿』の周回プレイに奔走。その時の様子が以下の画像だ。

何を思ったかドラゴンを狩り続けている図。なおこれはボスではない。

 神殿最奥のボスの経験値が200000あるので、まあそこそこの稼ぎになるのだ。なので倒しては復活させ倒しては復活させを繰り返していたのだが、二時間ほどやっているとだんだんレベルの伸びも鈍化してくるし、何より飽きてきた。

 

 というわけで、サクッとラスボスを倒しに行ってクリア。

 レベリングの成果か、特段苦戦することもなかった。『魔の森』でのシャーロムSE戦の方がよっぽど苦戦したように思う。理不尽な床抜けで即死するのでイライラすんのよな、アレ。

 そしてエンディングが流れてゲームは終了。エンディングテーマがそこそこ良い曲で、今までのゲームプレイを思い出しながら眺めていると少し泣きそうになった。

 

 さて、完走(してない)した感想ですが、普通に面白いゲームだったと思いますた。

 巷での評価は情報が少ないので何とも言えんが、若干の難はありつつも普通に楽しめたので、個人的には良いゲームだったとだけ。やる気が出ればレベルをカンストまで上げて、回収要素をコンプしたいところだ。

 

 それではまた。

IT3と残され島の秘密

 君は、『那由多の軌跡』を知っているか。

 『那由多の軌跡』は、2012年7月26日に日本ファルコムからリリースされたPSP専用ソフトである。2021年6月にまさかの高画質移植版がPS4ソフトとして発売されてから1年と少し。まだ記憶に新しいという人もいるだろう。

 何処かの誰かにとってこのゲームが大切な思い出であるように、私にとっても『那由多の軌跡』は大切なゲームだった。私の貧相なゲーム人生の中で語れる数少ないゲームであるからだ。『ぐるみん』も面白かったけどね。

 

 ともかくそんな思い出深い『那由多の軌跡』を、私は遊びつくしたい思いでいっぱいだった。とはいえゲームには終わりがあって、周回プレイは楽しいけれど、それ以上のものをくれることはない。周回プレイに飽きた時、私ははたと思いつく。

 

「あー、ゲームデータ覗きてー」

 

 あの時子供だった私にはできなかったことも、成人を迎えた私になら出来る。そういう発想と、環境がある。

 私はいそいそとISOファイルを用意すると、それをアンパックし始めた。用意するのは『7-Zip』でも『Universal Extractor』でもISOを展開できるなら何だっていい。そうやって出てきたファイル群を、私はワクワクしながら覗き込む。さながら女風呂を覗くスケベな田舎少年の心である。

 

 フォルダを開けると未知の拡張子があった。

 

 当時PSPを改造していた諸兄からすれば見慣れた拡張子もあったろうし、そうでないものもあった。PMFAT3IT3……何かわからぬ。いや何が入っているのかはわかるが……どうすればいいのだ。

 

 ググる

 碌な情報がない。

 死ねアフィカス。

 

 私は古き2ch民がアフィカスを蛇蝎の如く嫌う気持ちを嫌という程思い知り、ようやっと見つけた情報があった。

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 

 ふむ、『FormatFactory』か……知らぬ者と思いつつマイPCにインスコ

FormatFactory起動画面

 怪しみつつ入れてみたものの、案外使い勝手の良い子だ。

 mp4GIFに変換するのはお手の物。文書ファイルを読み上げさせたり、当然音楽ファイルを主だった形式に変換可能である。普通に今後使っていきたいソフトだ。

 知恵袋では『FFmpeg』が最新じゃないので入れ替えなければならぬと書いてあったが、質問から8年、現在までアップデートを続ける『FormatFactory』の『FFmpeg』も当時のままではない。ちゃんと更新されて(最新版かは知らないが)いるので気にする必要はない。

 

 これでAT3はするっとWAVに変換できた。AT3は音楽ファイルだったワケだ。

 

 こうしてBGMとSEに関しては解決できた。できたからといってこのデータに使い道はないのだけれど……いや使っちゃ駄目だゾ?BGMに関してはサントラ持ってる私からしたら無用の長物なわけでしてハイ。

 

 なおPMFも『FormatFactory』でmp4に変換できた。キミ優秀すぎへんか?結婚して……

 

 残るはIT3クン。キミだよキミ。わかってんだよね、君が3Dデータであることは。しかしね、これを覗ける状態にしたいがその手の情報は乏しい。どうやらファルコム独自規格なのではという疑いがある。

 

 というわけで、探した。その手の情報を。

 で、あった。

 

  IT3 Converter

 

 神はここに居た。

 こんなマイナー拡張子からobj+mtlmqoファイルに変換するソフトがあるとは正直思っていなかった。『IT3 Converter』制作者である、ぽかん氏に感謝を。

 

 でもね、こいつコマンドラインでしか動かねぇから。

 

 私はコマンドプロンプトの使い方を知らなかった。そしてやはり調べてもよくわからなかった。とりあえずit3cnv.exeコマンドプロンプトにドラッグ&ドロップ。

 するとこんなのが出た。

C:>D:\it3cnv03\it3cnv.exe
Usage : it3cnv [-m] <file_name> [dest_path]
  -m          MQO形式で出力します.
  file_name   対象it3ファイル.
  dest_path  出力先.(省略可)
  /?          これを表示.

 んにゃぴ……よくわかんないっピ……(ヤジュピー並感)

 こっから進まへんし、どうすればえぇんやコレは……

 

 私はこの問題を一週間放置した。

 

 とはいえ諦めるワケにはいかないので重い腰を上げコマンドについて調べ始めた。

 

こういうコマンドでまず実行したいファイルのあるドライブを指定するらしい。

cd /D (ドライブの名前):

②次に下記コマンドでit3cnv.exeのあるフォルダを指定。

cd (it3cnv.exeのあるフォルダのアドレス)

callコマンドでit3cnv.exeを呼び出す。似ているがstartコマンドではit3cnv.exeを実行させられなかった。

call it3cnv.exe

④ここでようやく正常に動作させるまで出来た。ドラッグ&ドロップしただけのときはドライブの指定が上手くいっていなかったのがよくわかる。

D:\it3cnv03>call it3cnv.exe
Usage : it3cnv [-m] <file_name> [dest_path]
  -m          MQO形式で出力します.
  file_name   対象it3ファイル.
  dest_path  出力先.(省略可)
  /?          これを表示.

⑤指示に従って it3cnv [-m] <file_name> [dest_path] をコピペし、カッコ内を埋める。このとき事前にit3cnv.exeのあるフォルダに、変換したいIT3ファイルと出力先フォルダを作成しておくこと。

 カッコ内にファイル名とフォルダ名を記入したら、カッコを消してenterで実行。下記はその例。

it3cnv [-m] test.it3 syuturyokusaki

⑥実行して添付GIFのように動作すればOK。指定した出力先にMQOファイルが吐き出されているハズだ。

⑦なお以下のように it3cnv [-m] <file_name> [dest_path] から [-m] を消して実行すると、obj+mtlで出力される。objファイルはWindows標準搭載の3Dビューアーblenderなどで開くことが出来るので、こちらを推奨する。

it3cnv test.it3 syuturyokusaki

 

 はい。

 というわけで出来た。

3Dビューアー

 一応モザイクをかけておくが、3Dビューアーで開ける。

 

 やったねこれで念願のパンチラが出来るよ!

 なおパンツの作り込みはされていなかった模様。無念。

 

 さてさてそれはともかく、こうして3Dモデルを覗ける状態にしたところで湧いてくる疑問があった。それは「残され島の地下ってどうなってるのー?」という疑問。

 

 というわけで覗くわよー。

 

 抽出したobjファイルくんは、例えばキャラクターであると手、足、体、頭と分割された状態にある。これを一括読み込みして表示したいのだが、blenderくんや3Dビューアーくんでは残念ながら一括読み込みが出来ない。

 そこで登場するのがMetasequoiaくんである。そこそこ歴史のある3DCGソフトウェアだ。彼はファイルの一括インポートが可能なんですね~コレが。というかblenderでも出来て欲しいよなそういうの。なおobjファイルくんをメタセコで開くとテクスチャが反映されないっぽいので、メタセコくんで開くにはobjではなくてMQOファイルを用意するといいよ。

 

 はい。

 開いたわよ。

 例のごとく一応モザイクをかけておくが、残され島海中部に謎の突起物があるのがわかるだろうか。

 ゲーム内での説明によると、この島は上空より飛来した遺物の蓄積により形成されたという。その謂れの通り、島の基部にはテラに見られるような突起物が生えていたのである。

 

 とはいってもコレは私の読み込みミスによって生じたものかも知れず、鵜吞みにしないでもらいたいのが本音だ。もしかしたら既出の情報であった可能性すらあって、入手困難な攻略本に記載があったかもしれない。まぁ私としてはこうして残され島の秘密を知れて大満足である。

 

 おしまい。

ひかりの環岩倉支部に行った話

 9ヵ月ほど前に、オウム真理教の後継団体である組織を野次馬しに遠征したことがあった。

 暇な大学生の身分であるため、時間を割こうと思えばいくらでも割けるのである。

 だから岩倉にひかりの環の支部ができたと聞いた時には、「よし、是非行こう」「日本社会にケンカを売った終末論教団の姿を一目見てやるのだ」と意気込んだものだった。

下は当時私が見た新聞記事のアーカイブ。原本は削除されてしまったが、有志がウェイバックマシンに保存してくれていたようだ。

web.archive.org

↓この記事を見た当時の私の反応。

 野次馬根性をむき出しにした私は、浮ついた足で現場に向かった。

(切符まで買ってウキウキ)

 が、実際来てみて見上げた建物の何とみすぼらしかったことか。

 一般的な一戸建に、その教団の支部はあった。
 表札もなく、誰からもその存在を明かさぬようにとひっそりと息をひそめるように、住宅地の奥まった所に建っていたのだ。当然、教団の名を掲げた看板なんぞも無い。

 これが、かつての大教団の慣れの果てか。

 いや、いや、あのオウムの貧乏クサさは今に始まったことではない。金も生まない出家信者を大量に養わねばならなかったオウムは、常に貧乏で金策に困っていた。

 しかしこうまで落ちぶれてはいなかった。

 胸に湧いた寂寥感は、いったい何なのだろう。盛者必衰を感じたからか。期待外れに肩を落としたからなのか。

 私はバタバタと足音のする建物(おそらく見られていたのだろう。この様子から察するに、普段から私のような来訪者が見に来るのではないか。なんだか哀れだ。)に背を向け、駅へ向かって歩き出した。
 道中、近場の高校か中学かの学生が、友人らと語らっている内容が耳に入った。どうやら「オウム」「道場」の単語が聞こえる。当たり前だが、近所ではあの建物は有名らしかった。
 隠れ潜むことすら失敗しているのか。ままならないな。

 だからといって可哀そうと思ってはならない。所詮は未だにカルト。凶悪性に関してはもう一つの後継団体の方が強いが、こちらだってあのオウムから生み出されたモノだ。全く油断にならないし、彼らに心を許すべきではないな。

 しかし岩倉というのは魔境だな。あのキチゲェを輩出しただけに飽き足らず、マクレーンやら岩倉サンタにグエン一味まで抱え、果てはオウム後継団体までやってくるとは。まさしく奇跡の土地だよ、たまげたなぁ。

[某教団所在地]

[示現舎の記事]

チェンソー……

 前回俺好みでないと評価したチェンソーマン。しかしあれはオープニングムービーのみでの感想であった。

 評価するならば本編もきっちりと見てからじゃないとねと思い、ニコ動で見てみましたわよ。

www.nicovideo.jp

 うーん、クソ。

 

 作画枚数が多いだけのハリボテアニメ。

 

 妙にテンポが悪いし、アクションにキレがないし、構図に迫力がないわでもう酷い。外面の雰囲気だけは取り繕えているようだが、どうにも原作比で一段どころか数段劣っているように思える。特にゾンビの悪魔に切りかかるまでの一連の流れ。

 テンポもアクションも構図のド迫力も原作の持ち味であったはずなのだが、まあ見事消滅しているわね。こんなもんかとは思うけど、やはり原作のアクションを求めていた私にとっては非常に残念な出来だったと言わざるを得ない。

 というか、オープニングの時点では悔しいけどこれも一つの正解かな、かっこいいじゃねぇの、と思っていたのに、中身を開いたらこれだよ。悔しがった俺の心を返せ。

 

 んまぁ、なんとなくダメそうというのは、トレーラーが公開された時点で予想はしていたのだが……

 ここまでとは当時思っていなかったよ。

 

 まだ第一話。二話からはもう少し良いアクションが見られることを願う。

チェンソーマンのオープニング凄い

www.youtube.com

 

  すごい(小並感)

 

 こんなB級サメ映画みたいな作品にここまでの金と労力が注ぎ込まれていることに驚愕する。これは凄まじいアニメーションだ。

 3DCGと手書きとの使い分けというか組み合わせが超絶技巧じみているし、アクションシーンもよく動く。すごい動く。こんなに動いて許されるのかというくらい動く。例えるならばヴァイオレット・エヴァーガーデンよりも動いている。しかしエヴァーガーデン程線が細くなく、画面が白飛びしたかの如く明るくなく、大変見やすい仕上がりとなっている。秒間何コマなんだろうこれ(畏怖)。

 それにキャラデザも良い。原作の妙な線画をしっかりときれいな線に落とし込んでいるところに匠の技が光る。

 なるほど、これは傑作だな。

 

 しかし私はいかんせんこのアニメが好きにはなれない。

 

 前述したとおり、チェンソーマンはB級クソ漫画である。頭を空っぽにして、その場のノリと勢いとアクションを楽しむものである。そこに深い意味などはない作品なのだ。

 それをなんだ、このアニメは。ちとお行儀が良すぎるのではないか?

 もっと無茶苦茶なアニメーションでいいじゃないか。線をぐちゃぐちゃにして、作画の枚数を抑えて、ローコストに、それでいて楽しめるB級を目指すべきなのだ。こんな漫画がA級品の面を被ってはいけない。

 確かにこれも一つの正解なのだろうが、私の求めていた正解とは少し遠いようだ。個人的には武器人間とシャークネードをちゃんぽんしたくらいの実写映画が一番映える作品だと思うのだけどな。

YOASOBI好きじゃねぇな、という話

 ガンダムシリーズ新作『水星の魔女』。そのオープニングテーマとして使用された、YOASOBIの『祝福』いい曲ですよね。歌詞は凡百に過ぎない低レベルだがな。

 

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 わざわざ『原作』などというテキストを用意しているにもかかわらず、歌詞がクソすぎる。どこか後ろ向きな雰囲気がいつもついて回ってくるし、語彙が単純すぎる。それがいけないというわけではないが、どうしても単調に思えてならない。

 あと今回の『祝福』については、『コクピット』という固有名詞を使ってしまっている。これはよろしくない。コクピットという名前を出してしまうのは、歌詞としてあまりにも安直すぎる。もっと他に言い回しはなかったのか。

 

 そういうわけでYOASOBIはあまり好きになれそうにない。